■ 特許とは
特許とは、新しいアイデアや技術について最初に特許出願をした者に対して、特許庁が独占権を付与することをいいます。特許保護の対象となるものは、技術的思想の創作であり、インターネットビジネス、バイオテクノロジーなど多岐にわたります。
■ 特許を取るためには
特許権は、独占権であるため、同様の製品やサービスを模倣しようとする他社の市場への参入を防止することができます。特許権の存続期間は、登録後、出願日から20年を迎えるまで続きます。特許を取得するためには、特許庁に特許出願をしなければなりません。特許出願をしなかった技術・アイデア・新発想・新着想・テクノロジーは、公衆に無償で提供した技術(自由技術)とみなされ、誰でも自由に使用することができることとなってしまいます。
■ 特許庁での審査
特許出願がされると、特許庁の審査官が審査をして、特許を与えるかどうか決定します。特許出願の書類の作り方ひとつで、あなたの新しい技術がすばらしい価値の特許権となるか、権利範囲が狭い特許権となってしまうかが決まります。また、書類の書き方が良くないと、特許庁の審査官から何回も拒絶を受けてしまうことになります。拒絶を受けたからといっても、特許を受けられる見込みは十分にあります。きちんとした特許出願の書類を作成しておけば、拒絶に対して反論すれば、十分特許を受けることが可能です。
■ 強い権利・弱い権利
特許には、強い、弱いがあります。弱い権利とは、権利範囲が狭いことをいいます。権利範囲が狭いとは、特許請求の範囲(権利付与を求める対象を記載する項目)に、不必要な限定が入っていたり、冗長な用語が入っていて、他社の製品を特許侵害として抑えにくいことをいいます。反対に、強い権利とは、適切な権利範囲を持っていて、説明が十分になされていることをいいます。たとえ、他社が特許を無効にしようとしても、無効理由を見つけられないことをいいます。
■ 国内特許は日本だけ有効
日本で取得された特許は、日本国内だけで有効です。ですから中国などの外国で特許を必要としている場合は、別途、その外国で特許出願・特許申請をしなければなりません。最初は、「国内特許で十分と思ったけど、(ビジネスがうまくいって)中国から引き合いがきた」というような場合もあるでしょう。そんな場合は、外国特許出願をする必要があります。外国特許出願は、その国の言語でしなければなりません。